日本国籍取得(帰化)のメリットをご紹介します。

帰化申請のメリットは、日本での生活が楽になることです。在留資格を心配しなくても良い、就職やビジネスの自由度が上がる、役所や銀行、通信会社などの手続きがスムーズになるなど色々な利点があります。
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帰化申請のメリットについて

帰化申請のメリット

 

この記事は帰化申請で日本国籍取得のメリットについて。

 

 

日本で生活する上で帰化申請にメリットを見出す人は多いです。
年間で1万人以上が帰化、検討している人は数倍以上おられます。

 

帰化申請は国籍が変わるデメリットもありますが。

 

関連記事:帰化申請のデメリット

 

それ以上の利点があるから、煩雑で時間とお金がかかる手続きを行うのだと思います。
帰化申請のメリットを箇条書きにすると以下の様になります。

 

  • 在留資格の不安や不安定さから解放
  • 役所や日本での手続きがスムーズになる
  • 仕事関係(就職や自分でビジネス)

 

これから上記の内容を掘り下げていきたいと思います。

 

在留資格の不安からオサラバできる

帰化のメリットは在留資格の不安からオサラバできる

 

帰化申請のメリットもデメリットも、全てこの部分に集約します。
帰化申請は日本国籍を取得して日本人になることです。

 

最大のメリットは、在留資格のことを考える必要がなくなること。
(家族の一部が元の国籍の場合を除きます)
外国籍の方は、活動内容や身分状況が変わるたびにビザの変更や延長が必要です。

 

在留資格の変更や更新は、必ず許可されるわけではないです。
また帰化と比較されがちな永住ビザについても同様です。
一見、安定した永住ビザですが、意外と取り消しされる方が…

 

関連記事:永住ビザの取り消しについて

 

再入国期間が超えてしまって、永住ビザが取り消された!
この様なご相談が、月に2件から3件ほどございます。
運が良ければ定住者になることが出来ますが…
就労ビザからで仕事を辞めた方などは、かなり辛いことになる場合も。

 

日本のパスポートが手に入る

帰化のメリットでとり上げられるものです。
日本の旅券は信頼性が高いと言われ、ノービザで入国できる国が多いのが特徴。
品のない言い方をすると、最強のパスポートと呼ばれることも。

 

弊所のご相談者さまの中には本音はパスポートが欲しいという人も…
(子供に日本国籍を与えたい等がメインですが)
海外出張が多いビジネスマン系の人に比較的多い印象があります。
海外に頻繁に行かない人にとっては、大きな魅力ではないです。
むしろ母国に里帰りで査証が必要になるからデメリットの側面もあります。

 

ちなみに帰化の動機書でパスポートが欲しいからはNGです。
面接で厳しい突っ込みが入り、最悪は素行要件で引っ掛かる可能性あります。

 

関連記事:帰化の動機書の書き方

 

役所関係の手続きがスムーズに

帰化のメリットは役所関係の手続きがスムーズ

 

帰化申請の目に見えて分かるメリットになります。
後述するアンケートでも、良かった点で上げる人が多い部分です。
近年は外国籍の方も増えてきましたが、役所などの手続きは基本的に日本人向けに制度設計されています。

 

外国籍の方の場合、余分な資料が必要だったりします。
書類の書き方も特殊だったりします。
役所などの受付担当者も不慣れなケースが多く時間がかかることも。
入管の様に外国籍の方を専門に取り扱う役所ならともかく・・・

 

住民票の取得など一般的な手続きなら、まだ何とかなることもありますが。
これが営業免許の許認可とかになると、難易度が一気に上がります。

 

外国籍の方の許認可手続きは難しい

直近の話になりますが…
外国籍の方の解体業登録をお手伝いする機会がありました。
弊所は建設業など営業許可のお手伝いもしています。

 

関連記事:解体業登録について

 

解体工事業の登録は、500万円以下の解体工事をするための許可です。
この許可が無いと解体工事はできません。
当道府県の建設業課(大阪なら建築振興課)に申請書を提出します。

 

都道府県のサイトには、書類の書き方や提出書類のリストがあります。
手引きは日本人向けに作られております。
外国人の方がそのまま作ったら、不備だらけの書類が完成。
ペラ6枚から7枚の書類ですが、プロの行政書士でも難しく感じました。

 

日本での就職や仕事の選択肢が増える

帰化のメリットは日本での就職や仕事の選択肢が増える

 

帰化して日本国籍を取得すると、日本国内だと仕事の選択肢が広がります。
外国籍のままでは成れない職種、警察官や国家公務員など。
また地方公務員の公権力を取り扱う部署など。
これらの仕事に就くことが可能です。
実際に子供が警察官などになりたいから、帰化申請するケースも少なくないです。
(警察官の場合は、家族全員が帰化になるのでしょうかね)

 

関連記事:外国人が受験可能な公務員試験

 

あとは被選挙権が付与されます。
選挙に通れば、地方議員でも衆議院議員など代議士、参議院議員など国会議員にもなれます。
(実際に帰化後に議員になる人は少なくないです)

 

また日本でビジネスする場合もビザの制約を受けることが無くなります。
経営管理ビザだと現業できないことや、赤字だと更新が難しくなるなど。
一見就労制限がない配偶者ビザでも、一定の制約を受けることになります。

 

関連記事:配偶者ビザは就労制限がない

 

配偶者ビザの場合、同居が大前提です。
別居になる感じのビジネスは継続が難しいのが特徴です。

 

大学のアンケート、帰化してよかったこと

大学のアンケート、帰化してよかったこと

 

下記の表は龍谷大学の経営学部の李 洙任、元教授(2021年退任)が行われた研究です。
2011年に帰化許可者1000名を対象にアンケート調査を行われました。
文部科学省の科学研究費を受けて行われた物です。
その時の調査結果の一部になります。

 

帰化されてもっとも良かったことは何ですか?

人数 割合
なし 42人 24.85%
日本の旅券を取得 32人 18.93%

役所関係の手続きが
スムーズになり、精神的に
安心して暮らせること

32人 18.93%
家族と一緒の国籍になった 17人 10.06%
参政権などの権利が得られた 10人 5.92%
日本人になれたこと 6名 3.55%

外国人の登録証を
携帯しなくて良い

4人 2.37%
その他 8人 4.73%
無回答 18人 10.65%
総計 169名 100.0%

 

引用:日本の移民政策に連動する帰化制度のありかた

 

この表を見ると、帰化申請者の傾向が少し見えてきます。
(実際は色々なことを考えて帰化しているので単純化は難しい気がしますが)

 

一番多いのは特になしになります。
普段の生活で国籍を意識することは無いからでしょうか。

 

二番目に多いのは、日本のパスポートが手に入った。
海外渡航関係もあると思いますが、学校の修学旅行などで自分だけ外国のパスポートを出すことに、疑問を抱く方も居られました。

 

同順位には、役所の手続きがスムーズになったとあります。
あとは精神的に安心して暮らせるというのもあります。
ビザの更新や変更、取り消しのリスクから解放されるのは大きいですね。

 

家族と一緒の国籍になったというのもあります。
日本人と結婚して配偶者ビザから帰化した人になりますかね。
家族の中でパートナーと子供は日本人、自分だけ外国人というのは寂しいものがあります。
家族中で国籍が違うのは、色々と複雑な思いがあると聞きます。

 

あとは在留カードを持ち歩かなくても良い。
日本人になれたと言う人も居られます。

 

以上が帰化申請で良かったことやメリットについてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

 

行政書士やまだ事務所 所長

 

行政書士 山田 和宏

 

日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)

大阪府行政書士会 国際研究会会員

大阪府行政書士会 法人研究会会員

 

【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865

 

【専門分野】

外国籍の方の帰化申請(日本国籍取得)や在留資格の取得・維持管理。

年間相談件数は、500件を超える。

 

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