帰化申請の面接で聞かれることマンガを使って解説

法務局に申請書を提出後、2カ月から3か月後に法務局から面接に呼ばれます。参加者は申請人と配偶者(日本人含む)で30分から1時間ほど質疑応答されます。質問内容は申請に関することが中心です。
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帰化許可申請には面接試験がある

帰化申請の面接

この記事は帰化申請の面接について。


漫画、帰化申請の面接

漫画、帰化申請の面接

帰化申請のポイントをマンガで表現しました。
最低限の情報はここに書かれています。

帰化申請の面接概要

帰化申請書を法務局に提出後、2カ月から3か月後に法務局から面接の呼び出しがかかります。
面接は平日の法務局で行われます。

関連記事:帰化申請の流れ

帰化の動機書(作文)が免除される方も面接は必須です。
受付前からある程度の練習しておくと良いかと思います。
日本語が得意な方でも法務局の面接は緊張するものです。

関連記事:特別永住者の帰化申請は大変

帰化面接の目的

帰化の面接の目的は、以下の物があります。


  • 書類だけでは見えてこない人となりを見ること。
  • 申請書や動機書に書かれた内容の確認
  • 日本語能力のチェック

実際に申請者と会って話すことで、見えてくるものがあります。
また在留資格の様に書面だけのやりとりでも同様ですね。
(一度、日本国籍が付与されたら二度と取り消せないため)

または面接でのやり取りで、申請者の日本語能力を確認します。
面接内容によっては、日本語テストの受験指示が来ることも。

関連記事:帰化の日本語テスト

件数は多くないですが、日本語能力で引っ掛かり、家族の中で許可と不許可が分かれることもあります。

面接の参加者

面接の参加者は帰化許可の申請人と配偶者(夫婦)です。
配偶者は申請していなくても、日本人であっても面接を受ける必要があります。
ちなみに15歳未満の子供は面接を受ける必要がありません。

子供が面接などが苦手そうなら、中学生のうちに帰化申請することをお勧めします。
高校生以上になると、面接に参加する必要があります。
あと特別永住者の方も面接は免除されません。

帰化面接の服装

帰化の面接に来ている服装ですが。
国籍法にも内部基準にも申請者の服装は書かれていません。
(極端な話、普段着でも面接官は何も言わないかと)

男性ならスーツにネクタイを締めて行けばよいと思います。
(服装に困った男は背広です)

女性の場合も、スーツがあればスーツ。
子供の入学式などに着れそうな服装が良いかと思います。
公式な行事に恥ずかしくない恰好がベストです。

高校生の場合は、学校の制服で。
大学生なら男女ともスーツかなと。
(入学式に着て行った服装)

面接に持っていく物

面接時に持っていけば良いものは以下の物があります。


  • 受付票
  • 筆記用具
  • 在留カード
  • 特別永住者証明書
  • パスポート
  • 免許証
  • 学生証・社員証
  • 定期券(通勤で使っているもの)
  • 預金通帳
  • その他(法務局が持参するように指示があった物)

面接の場で定期券や預金通帳を見せるように言われた方が居られます。
本当に会社や学校に通っているのか?
生計状況をチェックする為に通帳を持って来させるのかなと思います。

面接の形式

面接は申請人が一人ずつ法務局の個室に呼ばれて行います。
また夫婦揃って面接を受けることもあります。
ちなみに行政書士など第3者は面接に立ち会うことは出来ないです。
(本番前に面接のアドバイスを受けることは可能です)

帰化面接で聞かれること

帰化の面接で聞かれること

帰化の面接で聞かれることは大きく分けて3種類あります。


  • 日本国籍を取得した理由
  • 帰化申請書に書いた内容の確認
  • 普段の生活について

大まかに分けると上記3点になりますが、質問内容は個々で異なります。
面接官と申請者の話の流れで内容はどんどん変わっていきます。

帰化したい理由について

帰化面接で必ず聞かれるものです。
就職や受験校の面接でも志望動機を聞いてきます。
「当社(当校)を志望した理由をお聞かせください」と同じようなものです。

基本的な回答は、帰化の動機書に書かれた内容になると思います。
動機書に書かれた内容より、詳細な理由やエピソードが必要になるかもです。
これについては、回答を準備しておいた方が無難だと思います。

関連記事:帰化の動機書の書き方と見本

特に特別永住者の方は、動機書が免除されています。
申請後でも良いのである程度形にしておく必要があります。

帰化申請書の確認

次は法務局に提出した書類の内容確認ですね。


  • 親族の概要に書かれた親族のこと
  • 婚約者がいる場合は、今後の生活プラン
  • 仕事の状況や今後も続けるのか
  • 生計状況に関する質問
  • 住宅ローンなど借金がある場合の支払い状況
  • 年金や税金の支払い状況について
  • 交通違反の経緯やその後の対策
  • 過去の違法行為のてん末や今後について
  • 海外への渡航歴に関する質問
  • 帰化した後の本籍地について
  • 帰化後に使用する名前
  • その他

この様な申請書に書いた内容を確認する質問が飛んできます。
また面接官が気になる部分は集中的に突っ込んでくることもあります。

下記の物は実際に、かなり細かく聞かれたと聞いています。


  • 国民年金で学生猶予していた部分の支払いはどうする?
  • 数年前まで厚生年金に加入していなかった理由
  • 赤字の会社を経営する同居親族のこと
  • 親族の概要で帰化に希望するとチェックを入れた親族について
  • 連絡が取れない親族について
  • 申請書の矛盾点

この様なマイナス点がある場合は、掘り下げて聞かれる可能性があります。
(質問が多くなる関係上、面接時間も長くなる傾向が)

申請人の日常生活に関する内容

次は申請人や家族の日常生活に関するものです。
プライベートな内容を容赦なく質問してきます。
中には感情的になりそうな内容もあるかもですが、彼らも仕事で聞いているだけです。
感情的になっても仕方がないので淡々と答えていきましょう。

ここでは一般的な家族を想定した質問内容をご紹介します。


共通で聞かれる内容

  • 氏名と通称名、生年月日
  • 出身地
  • 住所
  • 両親の名前や生年月日


父親が聞かれる質問の例

  • 配偶者(妻)と結婚した理由
  • 子供のこと
  • 親族との関係性(仲が良いかなど)
  • 現在の仕事内容など
  • 友人関係
  • 休日の過ごし方
  • 帰化手続きの準備について
  • 申請後に何か変わったことなど
  • その他


母親が聞かれる内容の一例

  • 夫と結婚したこと
  • 子供について
  • 親族との関係性
  • 仕事の内容など
  • 友人について
  • 普段の生活について
  • 帰化手続きが大変でしたか
  • 休日の過ごし方など


子供が聞かれる内容の例

  • 親について
  • 帰化することについて
  • 兄弟に関する質問
  • 親族との交流状況など
  • 友達について
  • 大学や専門学校で勉強していること
  • 高校で勉強していること
  • 塾や予備校に関すること
  • ボランティア活動など
  • アルバイトの内容
  • 遊びに行った話など

帰化面接での回答について

帰化の面接での注意点

ここからは帰化面接での注意点について。


  • 聞かれた質問に正直に答える
  • 申請書の内容と食い違わない回答
  • 分からない時はハッキリと分からないと回答

聞かれた質問には正直に答える

一番大事なのは、嘘をつかないことです。
面接あるあるで最初に嘘をついてしまって、面接官から突っ込みが入ってボロが出たはよくある話です。

帰化申請に限らず役所は嘘を非常に嫌います。
特に申請書に書かれた内容に虚偽があると一発で不許可になります。
(帰化の場合は素行要件に該当する理由で)

法務局は帰化申請者の事を調べてから面接に入ります。
(その為の2カ月から3か月です)
申請書に書かれていない内容も把握していると思った方が良いでしょう。

あと申請者全員と配偶者に同じ質問をしてきます。
立場によって回答内容が変わる事はあると思います。
(結婚した理由など)

実際に起こった事実は変わりません。
ここで食い違いがあると、色々と不利な結果になります。

分からない事があった場合、とっさの思いつきで話をするより…
分からないとハッキリ言った方が良いこともあります。

申請書の内容と食い違わない回答

もう一つ大事なことは、申請書や動機書に書いた内容と矛盾した回答をしないです。
申請書の信ぴょう性が疑われるリスクがあります。

例えば海外出張に出かけたのに、言っていない。
もしくは親族の概要に帰化する意思があるにチェックを入れたのに、帰化を考えていないと回答。

また面接した家族の中で話が食い違うケース。
お父さんと子供で言ってることが違うなど。

食い違わない回答をするためには、


  • 面接前に申請書を何度も読み返す
  • 家族全員で内容を共有する

申請書の内容を覚えていないと、矛盾点にも気が付きません。
また面接の参加者が内容を知らないと、どこかで食い違いが発生します。

特別永住者の方はシッカリと面接準備

韓国籍、朝鮮籍、台湾籍の特別永住者の方は、帰化の動機書を作成しません。
帰化申請するときに、帰化の動機について面接で答えられる形にしていないと思います。
何の準備もなく、ぶっつけ本番での面接は上手く行かない可能性があります。

関連記事:帰化申請する理由について

一般の帰化申請者は動機書を書く段階で、ある程度形にできますが。
こういうのは文書など形にしないと、なかなか難しい部分があります。

以上が帰化申請の面接でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

 

行政書士やまだ事務所 所長

 

行政書士 山田 和宏

 

日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)

大阪府行政書士会 国際研究会会員

大阪府行政書士会 法人研究会会員

 

【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865

 

【専門分野】

外国籍の方の帰化申請(日本国籍取得)や在留資格の取得・維持管理。

年間相談件数は、500件を超える。

 

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